ブックタイトル高知大学KICS年報

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高知大学KICS年報

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高知大学KICS年報

やはり大学生が来ることを期待しています。そのためには大学生と地域の人が共に何かをできるようなきっかけをつくることが大切だと思います。地元の人と一緒に長い時間をかけて関係を築いていけたら良いですね。―最後の東部博への意気込みをどうぞ。名木:高知県の観光と言えば「坂本龍馬」「桂浜」「よさこい祭り」「カツオのタタキ」。これは全部高知市内で済んでしまいます。もう一つは西の雄・四万十川。「カツオのタタキ」の次の言葉に高知県東部地域のことを言ってもらえるようになったら私の仕事も花が咲いたかなと。これは東部地域だけでなく、高知県全体で取り組んでいかないといけないことかなと思っています。―ありがとうございました!4.今後の課題初めての土地で、その地の関する事前情報などを持ちえない学生が、地域課題を解決するような即効性のある起死回生のホームランを打つという奇跡は起こりません。しかし、若い世代と触れ合う機会の少ない中山間地域では、大学生の訪問自体が、ある種「ハレ」の場を作り出しており、日々の暮らしの彩になっているのではないでしょうか。ハレの彩は日々の生活に張り合いを生み、暮らしに華やぎが生まれます。華やぎは目には見えない精神的なものですが、少なくとも人々の心のやる気スイッチをオンにすることができる。多くの地域に共通していますが、人口減少は地域の祭りや伝統行事の維持を困難にしています。ハレの場が地域から失われつつある今、ハレの機会を創出することで一人一人のやる気スイッチがオンになり、輪が広がり、長い月日をかけて自分たちの地域に対する自信につながり、地域づくりにつながっていくのだと思います。そういった点で、えんむすび隊は受入れ地域にとっての着火剤のようなものかもしれません。また、開始から5年を経て、参加学生数も増えていますが、全学の規模に占める割合はまだまだわずか。もっと多くの学生に気軽に地域に出て活動してもらえるようにするためには更なる創意工夫が必要です。有難いことにマスメディアからの注目も年々高くなっており、今年度企画したもののうち何らかの形でメディアに取り上げられたのは12企画。新聞、テレビ等で地域の方の目に触れる機会が増えるにつれ、地域の方からの問い合わせは増えており、期待に沿えるプログラムに改善を重ねていくことも課題です。わずか一日の地域の方と学生との交流ですが、学生ひとりひとりが地域の方の生の声や希望・期待・要望に耳を傾け、最大限どのようなことができるのか。地域の方と共に考え作り上げていくことがますます重要だと言えるでしょう。大学と地域、両者が得る利益はそれぞれ異なりますが、双方にとって価値ある挑戦とエンパワーメントにつながるよう、切磋琢磨しともに歩んでいくことを心がけていきたいと思います。18 | Kochi university Inside Community System | Annual report 2014