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【えんむすび隊】津野町せいらんの里、助け合う暮らしの温かさに触れる一日


障子張りを習う学生と地域の方

3月8日(日)。早春の陽射しの中、えんむすび隊は津野町にある四万十源流センター・せいらんの里へ。

せいらんの里は旧高知県森林センターの施設を地元・津野町船戸地区有志の「堂好海せいらん」が高知県より有償貸与を受け、自然体験宿泊施設として運営しています。少子高齢化の進む山間地域で、地元の人はもちろん地域外の人も集い船戸地区を盛り立てる中心になればと頑張っていらっしゃる皆さんに笑顔をお届けしたいとの思いでえんむすび隊の一行は津野町へ伺いました。

この日は、前年の豪雨で傷んだ障子の張り替え作業のほか、羽釜でのごはん炊き体験、せいらんの里とその周辺の魅力探しを行いました。

作業1

参加した学生のほとんどが障子の張り替えは初めて。地域の方から教わりながら、古い紙を剥がして水洗いし、糊をつけて新しい紙を貼るまで一連の作業を経験しました。二枚目、三枚目と慣れるにつれ、ピンと張った美しい障子が貼れるように。学生たちの表情にも達成感と笑顔が溢れます。

作業の後は炊きあがった羽釜のごはんでカレーライス。地域の方と一緒に食卓を囲み、話が弾みました。

ごはん


午後からは、二グループに分かれ、「自分が誰かに伝えたいと思う、せいらんの里の魅力」を探索し、カメラにおさめて歩きました。各自がこれはと思うベストショット一枚は温かく受け入れてくださった地域の皆様に選んだ理由とともにプレゼンテーション。空の青さや寝転がって天の川が見える屋根、地球の神秘の鍾乳洞、清らかな水、地域の皆さんの創意工夫が詰まった室礼の数々。ヨソモノの視点がとらえた地域の景色と魅力に地元の方からも「こんなところがあったんやね」「こんな風に見えるんやね」の声も。

プレゼン1 プレゼン2
プレゼン3

お世話になった皆様ありがとうございました。

以下に参加した学生の感想を掲載しています。学生たちが地域の魅力をどのように感じたのか、ぜひご一読ください。

◆人文学部1年女子(留学生)
今日ははじめて障子を張ることを体験させていただきました。日本での大学生活の中で最も楽しい思い出の一つになったように感じられます。やはり高知に来て良かったと改めて考えました。このような地域に出かけるイベントを通じて地域の人々と関わることができるのが私は一番好きです。今日もせいらんの里の人々と新しく人間関係を作ることが出来てとても嬉しいです。今日は本当にありがとうございました。今日は皆様に教えていただいたこと、自分で体験したこと、考えられたことを家族にぜひとも伝えておきます。


かまど

◆農学部2年女子
羽釜や火鉢、いろりなど歴史の資料館や博物館でしかみたことないものが実際に使われていることに驚きました。昔の道具は手入れが大変で、使いにくいけど敢えて大事に使っていて古き良き日本を大切に守っていることが伝わってきました。そのため、四季をより近くに感じ、自然と一体化した生活が実現するのだと思います。現代の喧騒につかれたときのセラピー効果は絶大だと思いました。内回りの探検をして、お金を使わずに心地よい空間をつくる工夫が細やかに施されていることがわかりました。しかも、アイデアをだしたり、物を作ったりするのは専門家ではなく、おじちゃん・おばちゃんたちであると伺い、そのエネルギーに元気をもらいました。


散策

◆人文学部3年女子
自己紹介をしている時から、せいらんの里のみなさんのあたたかい笑顔やお互いを助け合って協力して生活している姿が、とても印象的でした。障子張りの時には、お手本を見ても思うようにできず一枚目はピシッとした障子にすることが出来ませんでした。しかし、二枚目、三枚目とどんどん障子が凛々しくなっていくことが本当にうれしかったです。午後の外探検では、鍾乳洞に入りました。懐中電灯を消すことで光の全くない暗闇で上から落ちてくるしずくの音だけが響く場所になった時、自然の中で生きている、生かされているということを改めて体感することが出来ました。せいらんの里の皆さんは失敗しても「大丈夫大丈夫」「私もよくやるよ!」といつも笑って励まして下さいました。そのあたたかさに触れて今日一日とても幸せでした。

集合写真

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