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【えんむすび隊】中山間地域の暮らしと教育環境を学ぶ in 室戸市中川内地区


興味津々

 7月11日(土)。えんむすび隊は室戸市羽根地区の中川内集落・黒見集落を訪れました。
 海が見える道から、室戸市羽根川に沿って上る道を行くと、69世帯ほどから成る中川内集落と黒見集落とを校区とする中川内小中学校が見えてきます。少子高齢化が進んだ他の地域と同様に、高知県内でも学校の統廃合が進んでいます。
 地域社会にとって学校閉校のインパクトはとても大きなものです。全校生徒20名の中川内小中学校では、中川内・黒見集落の有志を中心に、学校存続に向け、移住体験・山村留学を企画しているそうです。地域の方との交流を通じて、「よそ者」から見た中川内・黒見集落の魅力を発見・共有する。これが、今回のえんむすび隊の目的です。


まず話を聞いて…

 お天気に恵まれ、午前9時半に中川内小学校に到着。地域の方が迎えて下さる中、まず地域おこし協力隊の方や校長先生から地域や中川内小中学校に関するレクチャーを受け、その上で地域の方のガイドで各集落を歩きます。細い路地はいずれも人間サイズ。集合ポストや水汲み場、商店(24時間365日対応)や郵便局など、レトロかつ現役バリバリ活躍中の設備や施設も、心なしか温かさや懐かしさを覚えます。
 中川内小中学校に寄り添うように家々が並ぶ中川内集落、目抜き通りの傾斜の途中にある踊り場が想像を掻き立てる黒見集落を回っていると、地域の方が声をかけてくださいます。おんちゃんおばちゃんにくわえ、小学校の子どもたちも一緒に回ってくれて、賑やかな散策です。「こういうとこで小さい頃を過ごしたかった」「川行きたーい!」学生たちの声も弾みました。

 お昼は、黒見集会所で地域の方々が腕をふるって下さいました。地元の食材をふんだんに使っています。今朝採れ野菜に絞めた地鶏に立派なアメゴ、さらには子どもたちが前日と早朝と川に出かけて獲ってきてくれた川えびや小魚たち。胸もお腹もいっぱいになる、まさに“ご馳走”です。


料理札までありました!

 美味しさと温かさに感激しながら、午後からは中川内集落と黒見集落と2つのグループに分かれて、地域の方々と一緒に魅力探しのワークショップを実施。午前からお昼にかけての交流の中で感じた「魅力」を言葉にしようと、学生たちは四苦八苦。「人のつながりと温かさ」「地域で育てる」「つながる場所がある」「安心して食べられる」「高知家ならぬ中川内家」など、今の自分たちに言語化できる精一杯をまとめ、発表しました。地域の方々は学生たちの発表に真剣に耳を傾け、パッションに溢れたコメントをしてくださいました。


距離も近くなりました もうすっかり地域のファンです

 お世話になったみなさま、本当にありがとうございました。

 いかに参加した学生の声の一部を紹介します。
 ぜひご一読ください。

●人文学部社会経済学科2年女子
 室戸といえば室戸岬の海やジオパークの印象しかありませんでしたが、中山間地域もとてもすてきだと感じました。両方の地区も地域の方同士のつながりが本当に深くて仲が良くて見ているこちら側まであたたかい気持ちになりました。
 この地域は子育てに最適な環境だと思います。地域全体で子どもみんなの面倒を見ている様子が伝わってきました。東京など都市部の学校に通う小学生を期間限定で中川内小中学校に通ってもらうなどのプログラムがあれば面白いと思います。周りの自然や地域の大人などに触れることで毎日が勉強になると思いますし、地域の小学生にとっても外部の学生と触れ合うことができて刺激になると思います。少子化が進んで学校の存続が危ぶまれている状況だと思いますが都市部の学生への新しい教育の仕組みを取り入れるなどして、これからも中川内小学校を存続させてほしいと強く思います。

●地域協働学部地域協働学科1年女子
 今回は地域内のつながりというものを、しっかり見せてもらったと思いました。子どもから大人まで、すべての人が知り合いで、家族で、楽しそうだと単純に感じました。やはり、学校・子どもは“つながり”にとって重要で、必要なものなのだとわかりました。自然と地域の人に育てられた子供は皆、地域想い、人想いのある人間になるだろうなあと思いました。もし私が子どもだったら、こんなところで生活したかったなあと強く思っています。この共助の関係をずっと続けていってほしいと思いました。環境の大事さに気づけました。一番にこの地域に来れて良かったです。必ずまた来たいです。


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