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【えんむすび隊】現代アートに触れる一日


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 7月11日土曜日。えんむすび隊は高知市にある藁工ミュージアムを訪れました。
 藁工ミュージアムは、障がいのある方や専門の美術教育や文化潮流の影響を受けることなく、まさに心の赴くままに≪表現者≫として制作活動に取り組んでいる人々の作品を中心に調査・保存・公開する「アール・ブリュット・ミュージアム」です。7月から開催している「TURN/陸から海へ(ひとがはじめからもっている力)」展でも個性豊かな作品の数々が展示されています。その展示の一つ、東京都現代美術館のグループ展にも参加するなど注目されている作家・淺井裕介さんの作品制作をお手伝いさせていただけることになりました。淺井さんの作品は容易に手に入る身近なものを画材として使い、ワークショップや共同制作をベースとする現地制作によって生み出されています。

 高知ではなかなかできない体験、作品制作に関わらせていただけるということで「高知ではなかなかできない体験だ」とアートに興味がある学生4人と共に一路藁工ミュージアムへ。初めに学芸スタッフの方からミュージアムについての簡単な説明をして頂きました。中に入ると既に作業は始まっていました。鮮やかながらもどこか落ち着きのある色彩。なんと色の正体は土、それも主に高知の土を使用されているということで学生も驚いていました。色のぬり方を習った後、それぞれ指定された個所を塗っていきました。他にもマスキングテープを切ったり、貼ったり、はがしたり…。思いつかないような方法で出来上がっていくアート作品と思い思いに向き合った一日となったようです。
 お世話になった皆様、本当にありがとうございました。

 以下に参加した学生の声の一部をご紹介します。
 是非ご一読ください。

●地域協働学部地域協働学科1年女子 
 “現代アート”と聞いて最初は何のことかも想像がつきませんでしたが、マスキングテープと土を使ってアートが生まれていく光景に感動してしまいました。藁工ミュージアムという場所に今日初めて実際に足を運ぶことができ、とても良かったです。他にも展示をされていたので、次の展示会にも足を運びたくなりました。
 今回、えんむすび隊の企画に参加したかったのは岡山県発祥のマスキングテープがどのようにアートにされているのかこの目で見たかったからです。自分は才能も何もないですが、芸術家の方のお手伝いをすることができて、なおかつ作品に命を吹き込む作業に携われて、とても嬉しかったです。単純な作業でも、丁寧に作業するのと雑に仕事を早くこなしていくのとでは大きく差ができ、それが作品に出てしまうのがアートの特徴かと感じました。すごく勉強になったところが多かったです。ありがとうございました。

●人文学部社会経済学科2年女子 
 今日は日本に来て初めてプロの作者にお会いでき、その人の世界に少しでも入ることができたと思います。その理由は作者の好きな音楽を聞きながら作業をさせていただいたからです。時間があっという間に過ぎてしまい、やはり自分はアートが好きなんだということ、アートは最高だということを改めて感じることができました。このような貴重な(しかもめずらしい)体験をさせていただくチャンスを与えてくれた皆様に心から感謝しております。またぜひとも藁工ミュージアムに遊びに行きたいと思います。

●人文学部人間文化学科3年女子 
 藁工ミュージアムで様々な活動が行われていることは以前から少し知っていたのですが、実際にこの場所でアーティストの方の制作活動の手伝いをさせていただき、とても貴重な体験をさせてもらえてよかったです。
 作業の最中の皆さんの会話、BGM、それらが一体となっている空気は何とも言えず心地良いものでした。また、この藁工ミュージアムについての話も聞くことができて、今までも何度か足を運んでいたのですが、以前より近くなりました(心理的に)。
 私は何かと言葉にして明確な答えを求めがちなのですが、アートはそのように求めるものではないと思っています。なので今回作品を拝見する際、なるべく言葉で表現できる何か以外で感じ取ろうとしたのですが、なかなかに難しいです。
しかし、どの作品ももっと見ていたいと思いました。開催したら行くつもりです。

●地域協働学部地域協働学科1年女子 
 芸術家の美術作品の一部分に携わることができ、貴重な経験になったし、作品制作者の一番近いところで一緒に作品作りができたことでその場の雰囲気も直接感じることができました。
若手作家さんが“今やっているのは単純作業なんだけれども、ここに気持ちを込めて、丁寧にやれるかどうかで作品が全く違ってくるんだよ”と語ってくれたことがとても印象的でした。美術はいつも鑑賞側がほとんどだったけれど、こういうコミュニケーションを取れることは制作側の醍醐味だと思った。
 最後にこの藁工ミュージアムの目的を学芸員の方からお聞きした中に“協働”というキーワードが含まれていて“協働のアート”とても魅力的だと思いました。

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