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【えんむすび隊】南川の味、「茶通作り体験」in土佐町


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 5月7日土曜日、えんむすび隊は土佐町南川地区を訪れました。今回の目的は「茶通作り体験」です。

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 もともとお茶の生産が盛んだった土佐町南川地区。茶葉を収穫し製茶する時に一番おいしい部分が粉となってしまう事に目をつけたお母さん方が何とかできないかと思いで試作を重ね「茶通」というお茶菓子が生まれたそうです。地域のイベントで販売したときには飛ぶように売れ、町内のコンクールで表彰をされるほど人気があったのですが、高齢化の影響で生産を中止。昨年、えんむすび隊で「お茶を使った観光の拠点化」のモニターツアーを計画している時に地域の方からご提案があり20年ぶりに復活しました。
 その後、またイベントなどでも提供するようになったという事で、前回は頂くだけだった茶通を作るお手伝いをさせていただくことになりました。

 舞堂の隣にある調理場に着くと、すでに地域の精鋭部隊であるお母さん方が準備をしてくださっていました。地域おこし協力隊の方から簡単な紹介があった後は、お母さん方にバトンタッチ。茶通について簡単に説明をして頂き、秘伝のレシピを参考に調理を開始しました。

 砂糖の量に驚いたり、卵白と黄身を分ける作業にドキドキしたり、生地を分ける作業に苦労したり…お母さん方も学生もワイワイと楽しく作業が進みました。
 生地を手のひらで伸ばし、あんこを包んで、じっくり低温で焼き上げます。片面を焼いている間に南川の茶通の最大のチャームポイント、茶葉を使って茶通に「茶」の文字を書くのですが、これがまた大変で、長さがある茶葉を探しながら一つ一つ丁寧に書き上げました。
 お茶のいい香りと香ばしい香りが漂ってきたら裏返し、もう一面もじっくりじっくり焼き上げた後、コロコロ転がしながら側面も焼きます。こうして手間と愛情がつまった茶通は夏場でも1週間以上美味しく食べられるほど長持ちするそうです。

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 2回目の焼きに入ったころにちょうどお昼となったので、学生は南川会館に移動して昼食をいただきました。
 この日は南川会館の近くにある茶畑で収穫体験のイベントがあり、昼食後はたくさんの移住体験者と子供達、地域の方と一緒に少しだけお茶摘み体験にも参加させて頂きました。


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 最後に「茶通を商品化するならどこで販売するか、いくらならお金を払って買うか」というテーマで一人ずつプレゼンを行いました。「カフェで食べたい」「お茶と合わせて」などの意見一つ一つに深くうなずきながら聞いて頂くことができました。

 お世話になった皆さま、本当にありがとうございました。


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 以下に参加した学生の声の一部をご紹介します。是非ご一読ください。

●地域協働学部地域協働学科1年女子
 茶通を作ったり味噌を作ったりと地域住民同士が日頃からよくつながっていることが感じられた。しかし、お話をしている中で過疎が進んでいる事や昔は今の5〜6倍もいて活発だったことを言っていたので、切実な問題であることが伝わってきた。子供が20年ぶりに生まれて今年中1になるという話を嬉しそうに話しておられたことも印象的だった。味噌を高知県内のいくつかの店舗に売りにだしていて人気があるそうだ。手作りのおいしさは大量生産の商品とはまた違う良さがあるのだと思う。ニーズがあると思うので今後も継続して販売すると常連客もつくのではないだろうか。
 自分の学びになったことは、地域の人同士が結び付くことで雰囲気が明るくなり、それが大切だという事だ。これは場所や年代に関係なく必要だから日常的に意識しておくといいと思う。密接な人の関係をこれからも維持して地域の特産品を活かしたものを生み出し続けて欲しいと思う。

●教育学部学校教育教員養成科学科2年女子
 私は今回二度目の南川地区となりましたが、皆さん覚えて下さったのがとても嬉しかったです。たくさんの地域の人のお話を聞かせて下さって思ったことは、とてもたくさん売り出すような要素があることです。茶通はもちろん、土佐茶やみそ、棚田で作った米や、それで作ったお餅など、たくさんの自然に囲まれたところでした。しかし、それを売るようではなく、自分で食べるようのしか皆さん作ってらっしゃらなかったのでもったいないと思いました。確かに、そう何でもかんでもつくるところを増やしてしまっても管理する人が少ないという問題もあります。地域の方も、管理する人がお年で畑の面積を小さくしたとおっしゃっておりました。畑を小さくするから余計に管理がいらなくなり、人が減り、また人が減ったら畑を小さくし…と悪循環に陥ってるのだと感じました。ですからまずは土佐町に何があるのか知ってもらうことが大事なのだと考えました。実際行ってみて、地域の方とお話することにより気付くことがたくさんありました。今回は、お話を聞く大切さが分かり大きく学べたと思います。


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