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平成29年度 高知大学・高知市共催公開講座


開催! 平成29年度 高知大学・高知市共催公開講座

平成29年度高知大学・高知市共催公開講座が開催されました。
(2月4日(日) 午前の部10:00〜12:00、 午後の部13:30〜15:30  高知大学海洋コア総合研究センター)

 今年度は高知大学海洋コア総合研究センターにて、午前の部では一般の方向けに講義と施設見学を行い、午後の部では、親子で参加する施設見学と科学実習を行いました。
(参加者:午前の部 17人、午前の部 39人)

  • 午前の部

 午前の部では、「高知の海から探る気候変動」と題し、高知大学海洋コア総合研究センターの池原教授による講演が行われました。
 講演では、高知の沿岸を流れる黒潮は南に大蛇行することがあり、その際の流路や潮位の変化が漁業だけでなく南岸低気圧の進路にも影響を与え、東京に積雪をもたらすこともあると説明されました。また、地球温暖化の影響により世界的に海水面が上昇を続けており、日本でも沖ノ鳥島の水没や高知市の海抜の低い土地は津波の被害が増大するなど、様々なリスクを考慮する必要があると述べられました。
 講義終了後も先生方に多数の質問、要望が寄せられるなど、盛況のうちに終了しました。

講演 参加者 講演 池原先生 講演 講演イラスト

 その後、センター内の各施設の見学が行われました。午前の部ではおよそ40万本もの海洋コアが収容されているコア保管庫や、採取したコアを解析・分析するための様々な設備を見学しました。

施設見学 施設見学
  • 午後の部

 午後の部では、「めざせ!!(微)化石博士 深海の砂から気候変動をさぐる」と題し、池原教授による科学実習が行われました。
 実習では、黒潮やカリブ海など5つの地点から採取された深海の砂を、目で見て、また顕微鏡を用いて観察し、それぞれの特徴からどの地点で採取された砂であるかを考察しました。その後は、南極で採取したガーネットサンドをルーペや顕微鏡で観察しました。
 参加した子供たちは、一見すると違いが無いように見える砂でも、顕微鏡で観察すると海流や水温によって色や形に様々な特徴があることに驚き、そのような特徴となった理由に考えを巡らせているようでした。
 

科学実習 池原先生 科学実習1 科学実習2 科学実習3

 その後、センター内の各施設の見学が行われました。午後の部ではコア解析の設備のほか、マイナス20°でコアや試料を保存する冷凍保管庫などを見学しました。

施設見学 施設見学

 見学の後半では電子顕微鏡を用い、コアから採取された堆積物や微生物、また紙やインクなど日常生活で使われるものをミクロの視点から観察しました。目に見えない極小の微生物の姿や紙の繊維の構造などに、参加者たちは興味を引かれたようでした。

電子顕微鏡 電子顕微鏡

 午前・午後ともに、参加者たちは普段見ることの無い深海の堆積物や微生物の姿、そして最先端の技術・設備で行われる研究に強い関心を寄せられたようでした。

平成29年度 高知大学・高知市共催公開講座 チラシ(PDF:264KB)



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